性能要件
適切な種類のストレージを購入することで、ストレージに依存するアプリケーションやデータベースの性能を最適化できます。ストレージ・ソリューションに必要なスピードは、組織のニーズによって異なります。ビッグ・データに対して高負荷のアルゴリズム計算を行う、コンピューティング・リソースをエッジに移行して 5G を活用するなど、それぞれの用途に応じて、使用するアプリケーションの数と種類、および、個々のデータ・ストレージのニーズを考慮します。
俊敏性とスケーラビリティ
俊敏性はデジタル変革の鍵となります。あらゆる企業が革新的な製品やサービスをできるだけ早く市場に投入したいと考えており、市場の変化や顧客の要求に応じてビジネスの方向性を迅速に転換できることが、競争力の維持につながります。このため、ストレージ・ソリューションにどの程度のスケーラビリティが必要かを検討することが重要です。
ストレージ・リソースの需要増にどれだけ迅速に対応する必要があるか、リソースの需要にリアルタイムで対応する必要があるか、繁忙期や閑散期に応じて規模を拡大・縮小する必要があるか、といった要件を検討することで、適切なストレージ・ソリューションを導き出すことができます。
組織の予算
ストレージ・ソリューションにかかる費用も、選択をするうえでの重要な要素となります。ストレージ・ソリューションの中には、先行投資や継続的な資金投入が必要なものもあります。これには、ハードウェア、IT 担当者のトレーニング、間接費などが含まれます。予算の制約がある場合は、アップグレードが安価なストレージ・ソリューションや、使用したストレージの容量分だけを支払うストレージ・ソリューションを選ぶことが理にかなっています。
ストレージ・ソリューションの例
これらのことを考慮すると、ストレージを購入する際の最適な方法は、ワークロード、組織、予算、データ要件に沿った方法で、上記の全ての事柄に対応できるソリューションを選ぶことです。ストレージには以下のような種類があります。
直接接続ストレージ(DAS):コンピュータやサーバーに直接接続されたデジタル・ストレージ・システムです。DAS の例としては、ハードディスク・ドライブ(HDD)、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、光学デバイス(CD、DVD)、テープ・ストレージなどがあります。DAS ストレージ・ソリューションは、限られた予算で、低コストで高性能なストレージを必要とする中小企業に適しています。
ネットワーク接続ストレージ(NAS):複数のユーザーやデバイス対して、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を介してストレージの共有やアクセスを可能にする専用のファイル・ストレージ・システムです。NAS は、大容量かつ低コストであるため、非構造化データの保存に適しています。
ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN):オンプレミスで一般的に利用される一元化されたデータ・ストレージ・ソリューションです。SAN は、複数のサーバーからストレージ・リソースをプールし、ネットワーク上の他のコンピュータやサーバーから利用できるようにするもので、直接接続ストレージ(DAS)に似ています。ただし、SAN の設置には多額の費用がかかり、保守には IT の専門知識が必要なため、一般的に予算が潤沢な組織に適しています。
クラウド・ストレージ:データ・ストレージはセキュアなデータセンターでリモートでホストされ、クラウド・サービス・プロバイダによって消費者にサービスとして提供されるストレージ・モデルです。リソースはネットワークやインターネット経由で利用でき、プロバイダがストレージ・ソリューションの管理・保守を行います。リソースはオンデマンドで提供され、PAYG(Pay as you go:従量課金)モデルで利用します。
サービスとしてのストレージ(STaaS):ストレージ・ハードウェアにかかる高額なコストを抑えつつ、製品やサービスを迅速に展開できる費用対効果の高いソリューションです。STaaS モデルでは、必要に応じてストレージをデプロイできるため、将来の必要量を予測して、余分なストレージを購入する必要がありません。また、STaaS ソリューションは完全マネージド型のサービスによって、熟練の IT 担当者からのサポートを受けることができるため、自社の IT スタッフの雇用やトレーニングに関連する費用を削減できます。このモデルは、先進的なストレージ・テクノロジーが登場した場合に、すぐに利用できるというメリットもあります。
ピュア・ストレージが提供する柔軟なストレージ
ストレージの使用量を予測するのは容易ではありません。ピュア・ストレージが提供するサービスとしてのストレージ(STaaS)は、現在必要な容量だけを購入し、市場の変化に合わせて容易に拡張・縮小できます。これにより、想定外の事態に対しても柔軟な対応が可能になります。
Evergreen//One は、パブリック・クラウドとオンプレミスのデータ・ストレージを統合する、柔軟性に優れたエンタープライズ・グレードのストレージ・サブスクリプション・サービスです。使用した分だけを支払うことで、コストを削減できます。また、データ・ストレージの管理をピュア・ストレージに任せることで、運用リスクも軽減できます。Evergreen//Forever™ サブスクリプションには、エンタープライズ・レベルのケイパビリティが購入時に全てバンドルされており、シームレスなハードウェア/ソフトウェアのアップグレードおよび将来のテクノロジーへの互換性を確保することで、ストレージを常に最新の状態に保ちます。
ピュア・ストレージは、必要なときに、必要なだけ、常に最新のストレージをお届けします。