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高性能コンピューティングとは

高性能コンピューティング(HPC、ハイパフォーマンス・コンピューティング)は、ネットワークで接続した数多くのコンピュータを同時に実行して計算を行う手法です。HPC は、通常のコンピュータでは対応が困難な膨大な計算処理も可能になり、大量の演算にかかる時間も短縮できます。HPC はスーパーコンピューティングとも呼ばれ、高性能コンピュータがスーパーコンピュータを意味することも少なくありません。

かつてないスピードでデータが生み出されている昨今では、HPC は重要な役割を担っています。IoT デバイスだけでも、2025 年までに 80 ゼタバイト近くのデータを生成するとの予測があり、IoT デバイスが複数存在する工場 1 つで、既に数百テラバイトのデータが日々生成されているといいます。このような大規模な量のデータを単一のコンピュータだけで処理するのはもはや不可能です。一方、HPC の場合は、ソフトウェアとネットワーク機能を利用して複数のコンピュータに分けて処理を行うことで、膨大な量のデータセットに対応しています。

HPC が重要である理由やその仕組みについて詳しく見ていきましょう。

HPC が重要である理由

HPC を活用することで、標準的なコンピュータでは対応できない膨大な量のデータのシミュレーションや分析が可能になります。そのようなシミュレーションが可能になったことで、科学研究などの分野に飛躍的な進歩がもたらされ、HPC の利用が、がん治療の進化や新型コロナウイルスワクチンの開発をはじめとした、さまざまな領域での画期的な成果につながっています。

HPC の仕組み

高性能コンピュータは、クラスタと呼ばれる、複数のコンピュータで構成されています。クラスタ内の個々のコンピュータはノードと呼ばれます。それぞれのノードには、複数のコアを持つプロセッサ、ストレージ、ネットワークの機能で、演算の仕組みが構成されています。ネットワークの機能を通じて、個々のノードはお互いに情報をやり取りできます。プロセッサごとに 4 つのコアを用意し、16 のノードでコアの合計を 64 にして各ノードをそれぞれのネットワーク機能でつないだ小型のクラスタでも、通常のコンピュータよりずっと速く計算のできる高性能コンピュータが実現します。

HPC の用途

HPC は現在、さまざまな業界で利用されています。将来的には、大量のデータを処理するのに、ほぼ全ての業界で HPC が利用されるものと予想されます。HPC は、大規模なデータ・セットを迅速に分析する必要のある業界で特に普及しており、具体的には以下のような分野で積極的に利用されています。

  • 科学研究
  • 天文学
  • 機械学習
  • サイバーセキュリティ
  • ゲノム・シーケンシング
  • アニメーション
  • 分子動力学
  • 視覚効果
  • 金融サービス
  • 財務リスク・モデリング
  • 市場データ分析
  • 製品開発
  • グリーンフィールド設計
  • 計算化学
  • 地震探査
  • 気象予報
  • 自動運転
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HPC を実現するための要素

HPC を支える要素として、具体的には以下の 4 つが挙げられます。

プロセッサの処理能力

大量のデータを処理するのに必要な能力を単一のプロセッサだけでまかなおうとしても無理があります。そこで、HPC モデルでは、複数の処理センターを並列で運用し、必要な性能を確保しています。HPC モデルには、前述のように、以下の要素があります。

  • クラスタ:ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータの集合
  • ノード:クラスタ内の個々の処理ユニット
  • コア:ノード内の各プロセッサには複数のコアが存在

例えば、それぞれが 4 つのコアを持つ 16 のノードから構成された、極めて小型のクラスタでは、並行して稼働するコアの数は合計 64 になります。

現在、ほとんどの HPC のユースケースで数千のコアが並列運用され、処理時間を短縮しています。サービスとしてのインフラ(IaaS)のプロバイダは、必要に応じて大量のノードを利用可能にし、目的が達成された時点で規模を縮小できるようなソリューションを提供しています。必要な処理能力の分だけ料金を支払えばよく、インフラスの構築に設備投資(CAPEX)コストをかける必要がありません。IaaS では、通常、必要に応じて特定のアプリケーションにあわせてノードのレイアウトを指定することもできます。

オペレーティング・システム

HPC で使用するハードウェアとソフトウェアの間でインターフェースの役割を担うのが、オペレーティング・システムです。HPC 環境で主に使用されるオペレーティング・システムには、Linux と Windows の 2 つがあります。Linux が使用されることが多く、Windows 固有のアプリケーションが必要になるときだけ Windows が使用されます。

ネットワーク

HPC では、コンピューティング・ハードウェア、ストレージ、ユーザーを、ネットワークでつなぎます。コンピューティング・ハードウェアは、広帯域でデータを扱えるネットワークを介して接続されます。ネットワークには、データ転送を高速に行うために低遅延が求められます。データの転送やクラスタの管理には、クラスタ・マネージャー、管理サービス、スケジューラが用いられます。

クラスタ・マネージャーは、CPU、FPGA、GPU、ディスク・ドライブなどのコンピューティング・リソースを分散した環境で、個々のリソースにワークロードを振り分けて実行します。これらのリソースはどれも、クラスタ・マネージャーが管理できるよう、共通のネットワークに接続しなければなりません。IaaS プロバイダのサービスでは、インフラの管理に必要な機能が全て、プロバイダによって自動的に適用されます。

ストレージ

HPC で処理するデータは、最終的には大規模なデータ・リポジトリに格納されます。データには、構造化、半構造化、非構造化などの形式があり、異なる形式のデータを格納するのに、種類の異なるデータベースを複数用意しなければならないケースもあります。

RAW 形式のデータは、データ・レイクに格納されます。RAW 形式のデータにはまだ用途が割り当てられていないため、処理が難しくなることがあります。一方、特定の用途にあわせてデータをクリーンアップした場合は、そのデータはデータ・ウェアハウスに格納されます。

HPC で見過ごされがちなストレージの重要性

HPC のユースケースの多くでストレージが重要な役割を果たしていますが、その事実は見過ごされがちです。HPC は、大量のデータを並列で処理する目的で使用されます。そして、HPC の性能は、アーキテクチャ内のコンポーネント全てがお互いの能力に見合う性能を発揮できるかどうかによって決まります。

従来型のストレージ・ソリューションは、HPC のニーズに対応できないことがあり、ストレージ・ソリューションが処理のボトルネックとなって、性能の低下を招くおそれもあります。データ・ストレージには、HPC アーキテクチャの処理速度についていける性能が求められます。それゆえに、HPC のアーキテクチャの多くが、統合型高速ファイル/オブジェクト(UFFO)ストレージを活用しているのです。

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